一か八かの判断が勝負を分けました ~皐月賞

ゴールドシップの強さは、共同通信杯でディープブリランテを並ぶ間もなく差しきったのを生で見た時に、よくわかっていました。しかし、それ以来の休み明け(過去10年で来たことがない)や、東京でこその差し脚などから、やはりダービー狙いかなと思ったのと、どうも調教もパドックの様子も、今ひとつピリっとした感じがなかったので、少し狙いを下げてしまいました。

レースはメイショウカドマツとゼロスの激しいハナ争いから、やや重にも関わらず1000mが59.1と、早めの流れ。しかも毎週末のように雨に見舞われたこともあり馬場が悪く、ほとんどの馬が内をあけて走るので、実際よりも長い距離を走ることになります。
そして4コーナー。先行馬が内をあけてコーナーを回るので、後方の馬はさらに外に行くしかありません。人気のグランデッツァ、ワールドエースは後ろから2,3番手を追走していたので、かなり外に振られることになりました。
しかし最後方を追走していたゴールドシップの内田騎手は、ここで思い切って内を突きます。

ゴールドシップは過去5戦で重や不良の経験はなく、わずかにやや重の札幌2歳Sで2着があるだけ。しかし同じ血統(ステイゴールド×メジロマックイーン)のオルフェーヴルは不良のダービーを圧勝したように、重の鬼でもあります。
やや重発表とはいえ、馬場は荒れており、かなり時計がかかる状態であるのはまちがいなかったでしょう。しかし内田騎手は、そんな馬場でも自信を持っていたようです。

そして直線に向いた時には、前には2,3頭しかいません。他の馬たちは、外に振られて懸命に立て直そうとしていますが、すでにその時点でかなりの差がついています。
そこからゴールドシップは一気に伸びて先頭に立つと、外から追い込んできたワールドエースを寄せ付けずに2 1/2馬身差の圧勝でした。

結果として1~6番人気(5番人気を除く)の馬が1~5着を占めたわけで、ハイペースになったことで力どおりの決着になったと思いますが、着順は4コーナーでの判断が明暗を分けました。特に2着のワールドエースは、最初のつまずきと4コーナーの選択ミスがなければ、1着もあったでしょう。グランデッツァも、もう少し上位はあったと思います。

ゴールドシップはむしろダービー向きと思っていたので、ワールドエースともども、有力なダービー馬候補となるでしょう。逆に左回りも直線長いコースも未経験のグランデッツァや、距離延長が不安なディープブリランテは、少し心配です。
毎日杯を勝ったヒストリカルや、青葉賞、京都新聞杯から来る馬もいるので、今日の結果をもとに、またあらためてダービーに向けて検討していきたいと思います。

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